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梼原・マラソン 住民 一丸で応援

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 梼原町で9日に行われた「第1回龍馬脱藩マラソン大会」。全国から参加したランナーは高低差約550メートルの難コースに苦しみながらも、大志を抱いて故郷を後にした坂本龍馬に思いをはせ、心地よい秋風を浴びながらゴールを目指して土佐路を駆け抜けた。

 フルマラソン、ハーフ、10キロのコースを設定。コスモスが咲き、黄金色の稲穂が揺れる沿道では、地元住民らが参加者に声援を送った。8キロ地点で走りを見守った小学4年氏原弘人君(10)は「僕はこの道をバスで通っているのに、マラソンするなんてすごい。梼原のおいしい空気を吸って頑張ってほしい」と、拍手で通過する参加者の背中を押した。

 フルマラソンで1位になった松山市、会社員高橋学さん(30)は「きれいな渓流に癒やされた。龍馬が通った頃から時代は変わっても、険しさは同じだった」と汗をぬぐった。最高齢の土佐市高岡町乙、青木壮太郎さん(89)は10キロを完走。「この年齢でも自力でゴールできたのが何よりもうれしい。龍馬の名前が入った『脱藩認定書』ももらえ、運営面でも趣向を凝らしているのがわかる」と笑顔を見せた。

 地元住民約350人もボランティアで昼食の豚汁やおにぎりを用意したり、給水所や沿道で交通整理をしたりしてサポート。「梼原龍馬会」の戸梶圧美さん(62)は「こんなに多くの人が町に来てくれて感謝でいっぱい。精いっぱいおもてなしをしたい」と、龍馬にふんしてゴールで声援を送り続けた。

 大会実行委員会の山中照亜(てるつぐ)委員長(69)は「手探りだったが、住民が一丸となって開催できた。この経験を生かし、今後も龍馬のように全国に名をとどろかせる大会にしたい」と抱負を語った。

10/10 読売新聞


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